何故、WSBRに出ようと思ったかの動機を書きます。
一言で言うと、
「計算できないことをやりたい!」
エコノムーブは計算づくでやればかなり精度が良いシミュレーションが出来ます。何でかって言うと、「計算できない要素が少ないから」です。が、シミュレーションをやりすぎてレースに行くと、レースのワクワク感が希薄になっちゃうんですよね。
不確定要素といえば、バッテリーの状態、風の状態、ドライバーの腕、シミュレーションの計算ミス(笑)、車体の不備(爆)、パンク…。
僕がエコノムーブに初出場したときは、徹夜で車を整備して、ギヤ比も練習走行したけど結局良くわかんなくて結局エイヤーで決め、そしてレースを走ったら意外と速かった!!というプリミティブな感動によって、このレースにハマりました。
でも、最近はレースで速くても遅くても、「ああ、当然だなぁ、計算どおり」。と冷静に見てしまう自分が少し嫌だったんです。
…というかんじで、結構ジレンマだったんですよ。
ちょっと余談になりますが、自分の父親にPCのゲーム”フリーセル”を教えようとしたときに、「理論的には必ず解けるゲームだから」と言ったら、「そういうゲームは好きじゃない」と言われました。
父親の趣味は囲碁で、ハンパなく強いです。囲碁は定石がありますが、駒を動かす訳ではないので、石をどこに置いても良く、相手の手と合わせると選択肢は膨大です。この性質により、コンピューターチェスが人間より強くなり、コンピューター将棋が人間と対等になってきた現在でも、コンピューター囲碁はいまだ人間に敵わないのです。
そういうゲームをやっている人にしたら”考えたら必ず出来る”ゲームなんてヌルい…というか、それはゲームじゃなくてパズルと映るのでしょうね。
誤解して欲しくないのは、エコノムーブはゲームじゃなくてパズルだと思います(と言うか今、思いました)。
ゲームとパズルは別のものでどちらが偉い、面白いと言うものではありません。
準備段階からパズルのピース…マシンコンセプト、モーター選定、エレキ的作戦、等々…を掛け違えることなくマシンを準備をする。そしてレースでは、レース終盤にバッテリーの残量を読み違えることなくフィニッシュに向かわせるときなどは、もう、痺れるようなパズル的面白さの極致と思います。
だから、エコノムーブも面白く、やめられません。
でも、パズルだけじゃなくてゲームもしたい!!
というわけで、やっぱり、人間の力ほど読めないものはない!あるいは、気まぐれなお天道様に頑張ってもらおう!!
そういうレースに出たい!!
そう思ったんです。
だからWSBR。
と、これを書きながら、ああ、そうか、前述したジレンマはエコノムーブにゲーム的な面白さを期待してたからなんだ、と、ジレンマが氷解しました。
図らずとも、脳の中身を文章で整理するセラピーになってしまった(笑)